価格:
2,730円 レビュー評価:
5.0 レビュー数:3
アスクレピオスは、ギリシャ神話の中で、医術の神とされる。神話世界での出来事を通じて、ギリシャ時代の薬(毒)などの医術の意味や医療観を紐解いている。 著者は、救急医療に携わってきた医師だが、語り手としてアスクレピオスの末裔で、日本に帰化して、離島の僻地医療をしている老医師を見立てている。語り口がやさしいのみならず、写真や地図も配置されているので、時空を越えて旅をしているように引き込まれた。
まず、I章からIII章では、アスクレピオスの父、アポロンと、母親である人間、コロニスの話からはじまり、アスクレピオスの誕生とケイロンからの医学教育について語られる。アスクレピオスは、神と人間の間に生まれ